ウタ・フリス編著「自閉症とアスペルガー症候群」をやっと読み終えた。
ここ何年か、本を読むまとまった時間がなぜか持てず、
家族と自身のコロナ感染の機会にようやく読み終えた。
ローナ・ウイング著「自閉症スペクトル」で自閉症と健常の間に境目はない、
ことに共感を感じたものだが、今回は、
「打ち解けた話をすることがない」
の表現に同意を覚えた。
また、同じくウタ・フリス著「自閉症の謎を解き明かす」では、
「般化しない」という自閉症の特徴にも同意できた。
子供の成長、発達の過程を観察した経験から、
自閉症では成長に伴い、脳神経の回路を整理統合していく過程に
なにか問題があって統合すべき回路がつながったまま、
という解釈がしっくりきます。
テンプル・グランディンら、自閉症で成功している著者らの本が、
編集や校正で読みやすいように編集された可能性が述べられていて
そうした成功例のかげにも彼、彼女らの生きづらさが予想される。
いずれにせよ、
科学等の発展に貢献した天才には、強いこだわり、執着といった性格があり、
そうした自閉的特性が業績に大きく貢献していることは、
疑いようのないことと思う。
写真は、絵画教室で療育手帳Bの娘が描いた油彩です。